
中日が日本一を決めることはままならなかったが、それでも、最後の最後の、落合監督が采配をふるうことができるメいっぱいの試合を、セリーグ優勝、クライマックスシリーズ1位、日本シリーズも最終戦・・・と、戦い抜いたことは素晴らしい。
中日に、敗因はないが、今までの勝因はある。
ただひたすら「ていねいに野球道を究めた。」ことだ。
もし仮に敗因があるとすれば、「まえの中日の名バッター、のりさんが、他球団に引き抜かれたこと」かも。お~い、ノリさん。カムバック希望!
でも投打ともに、いぶし銀の名選手ばかりだし、その立ち姿には、男の美学を感じる。
そしてその野球の美学をつくりあげたのは、まさしく落合監督だろう。
ファンはびっくりしたのだ。
就任1年目にして、選手はほぼそのままで、いきなりリーグ優勝したことを。
その翌年以降も、リーグ2位、優勝、2位&日本一、3位、2位、優勝、今回の優勝、と、これって凄くないですか?
リーグ優勝&日本一こそなかったが、今年は最大10ゲーム差をくつがえして、リーグ優勝したことが凄い。
最後の最後まで、リーグ優勝&日本一をめざせたことも凄い。
しかも凄いのは、選手がけっして派手ではないことだ。まさに野球を職業とした野球人ばかりだ。
中日ファンは、落合監督の言葉を、少ないながらも、重みがある言葉を、しっかり受け止めている。
落合監督のことばは、渋みがあり、美学がある。それが良い。
いつもその短い言葉を聞くと、ほっとする。
落合監督は、中日の選手時代から、中日ドラゴンズの顔であった。
中日の代名詞であった星野監督が阪神の監督になって、ファンは寂しかったが、落合監督が中日の監督になってくれて、感慨深かった。
そして落合監督の美学を知りながら(中日新聞の連載は、ファン必読!)、いまは中日ドラゴンズの歴史に残る名将となった。
ありがとう、落合監督。いつまでも中日を見守ってね。